Busch とは、ドイツのベルリンで生まれた Emil Busch/エミル・ブッシュ(1820-1888)のことで、写真の分野において、特にカメラレンズの先駆的な仕事をしたことで有名です。 1845年に、叔父のJohann Heinrich August Duncker/ヨハン・ハインリッヒ・アウグスト・ダンカーの科学機器事業を継承したブッシュは、技術はもとより商売人としての訓練や経験を積んで事業を拡大させ、軍用光学機器なども手掛けました。
1852年、ドイツのラテノウ/Rathenow にある彼の会社/The Busch-Rathenow Company は、カメラの製造を始め、1865年に新しく開発した広角レンズ「Pantoskop」の特許を取得し、写真製品部門で賞を受賞しました。その頃、Carl Zeiss AG / カール・ツァイスAG とも強力な関係を築き、市場をほぼ独占していたと言われています。
同社は時代とともに変化し、その名前は Optische Anstalt Rathenow となり、1872年、Emil Busch AG / エミル・ブッシュAG として株式市場に上場しました。カール・ツァイスとの強い関係は1920年代後半まで続き、1927年、カール・ツァイスが過半数の株主となり、ブッシュはカメラの製造を続けましたが、レンズの製造は中止しました。
ドイツアンティーク ケース入りペンタプリズム
商品詳細 ◆ペンタゴンは一眼レフカメラの中枢をになう◆
◆Antique Cased Hand Held Pentaprism◆
今回は一眼レフカメラの歴史を築いた、約1世紀前のドイツ製光学器具をご紹介します。
太陽の光を通すと虹が現れる三角プリズムや、光を90度屈折させる直角プリズムとはまったく形状が異なる、5面反射プリズムの「ペンタプリズム」が今回のアイテムです。
ペンタとは、アメリカ国防総省の俗称として有名な「ペンタゴン」のペンタで、五角形(ペンタゴン)のかたちをしていることからペンタプリズムなのでしょう。 直角プリズムは、プリズムの一方の面から入射したビーム/光を90度全反射させるなどのために使用され、その時、画像の左右は反転しますが、ペンタプリズムは、同様にビームを90度変えることができるのですが、直角プリズムやミラーのように画像が反転することはありません。
このペンタプリズムの特性は、一眼レフカメラの開発と進化に大きく寄与し、特に高級一眼レフカメラで使用されてきました。
やがて、デジタル一眼レフカメラが登場し、昨今ミラーレス一眼カメラが躍進していますが、ミラーレスとは、このペンタプリズムやペンタミラーを排除して小型軽量を実現したカメラとなります。 ミラーレス一眼カメラの機能や性能には一長一短あるようですが、電気自動車のように、技術の進化は止まりません。ただし、その対極には、常に懐古趣味が同居しており、先端技術だけでは全ての欲求を満足させることはできないのでしょう。
さて、この興味深い器具をさらに詳しく見てみましょう。
直角を成す二辺以外、全ての面は黒く塗られた金属でカバーされ、ハンドルが設けられています。 露出している入射・出射面から進入したビーム/光を、ミラーコートされた対面での2度の反射により、光路を90度偏角する機能を有しています。この時の像は正立でしかも左右は反転しません。奥にある5番目の面は光学的には使用されませんが、2つの鏡面をつなぐ厄介な角度を吸収しています。 この器具がどのような目的で製造されたものかはわかりませんが、恐らく、ペンタプリズムの特性を利用しての観察か、実験補助的な用途で使われていたのかもしれません。
黒く塗られた金属カバーの上面には、「Busch Rathenow」と書かれた会社のロゴが印象的です。
Busch とは、ドイツのベルリンで生まれた Emil Busch/エミル・ブッシュ(1820-1888)のことで、写真の分野において、特にカメラレンズの先駆的な仕事をしたことで有名です。 1845年に、叔父のJohann Heinrich August Duncker/ヨハン・ハインリッヒ・アウグスト・ダンカーの科学機器事業を継承したブッシュは、技術はもとより商売人としての訓練や経験を積んで事業を拡大させ、軍用光学機器なども手掛けました。
1852年、ドイツのラテノウ/Rathenow にある彼の会社/The Busch-Rathenow Company は、カメラの製造を始め、1865年に新しく開発した広角レンズ「Pantoskop」の特許を取得し、写真製品部門で賞を受賞しました。その頃、Carl Zeiss AG / カール・ツァイスAG とも強力な関係を築き、市場をほぼ独占していたと言われています。
同社は時代とともに変化し、その名前は Optische Anstalt Rathenow となり、1872年、Emil Busch AG / エミル・ブッシュAG として株式市場に上場しました。カール・ツァイスとの強い関係は1920年代後半まで続き、1927年、カール・ツァイスが過半数の株主となり、ブッシュはカメラの製造を続けましたが、レンズの製造は中止しました。
「Busch Rathenow」のロゴから、会社名が変わる1872年以前に作られたとも推測されますが、恐らく1900年代の初頭に製造されたものではないかと思われます。
カメラレンズの先駆者として名高いエミル・ブッシュの名が刻まれた、高級一眼レフカメラに無くてはならないペンタプリズム。貴方のコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。
◆Germany
◆推定製造年:c.1900-1920年頃
◆素材:金属、光学ガラス
◆本体サイズ :幅約1.6cm 奥行約2.5㎝ 長さ約7.2cm
◆ケースサイズ:幅約8.6cm 奥行約3.3㎝ 高さ約3.1cm
◆重量:29g/63g(ケース込み)
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に傷や汚れ、ミラーコート面の一部腐食、金属部の経年変化等がみられますが、ガラス面に目立った傷はなく、とても良い状態です。 ケースの表面及び内張りにも経年による傷や摩耗などが見受けられますが、丁番や留め具は正常に動作します。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
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